“みつばち千年の森シンポジウム”に参加してきました!(後篇)
2015.03.27 22:33|イベント|

( photo by ginzabee )
さてさて、シンポジウムレポート後篇でございます。
この、シンポジウム後の集合写真↑に映る一人一人の顏を見れば、それがいかに充実したものだったかお分かりでしょう。

前日の女子会の楽しさを引きずりつつ(笑)、朝5時に起床して温泉へ行った後、“これぞ旅館の朝ご飯!”というような朝食を頂き、いざシンポジウム会場へ!!

まずは、玉川大名誉教授、ミツバチ研究のスペシャリスト佐々木正己先生による、
『自然植生を生かした選抜淘汰による蜜源樹の森作り』
様々な蜜源植物の話の中で印象的だったのは、世界から見た日本の蜜源の豊かさでした。
こんなに小さな島国の中に約700種以上もの蜜源植物があるということ。その為、同じ種類の花でも、他国では蜜源となるのに、日本では蜜源にはならない植物があるということ。(わざわざその花から採蜜せずとも他に栄養価に優れた花が沢山ある為と考えられているそうです)

次に、東京大学教授の鷲谷いずみ先生による
『生物多様性とニホンミツバチの役割』
私、この“生物多様性”という言葉が大好きで(何故かについては、次回のブログにて書かせて頂きます)、今回お話し下さった鷲谷先生は、まさに生物多様性の第一人者!!実はものすごくワクワクしていました(=´▽`)ゞ
“自然と共生するための生態学”というワードから、私が日々土に触れ、数多の命に触れながら考えている様々なことが思い出されるようでした。さらに、今後の養蜂についての重要なヒントも沢山頂きました。

そして最後は、学習院女子大学教授の品川明先生による
『おいしいハチミツの味わい方』
もうタイトル聞いただけで楽しそうじゃないですか!(笑)
品川先生のお話し下さった『味わい教育』はとてもストンと胸に落ちるもので、“知識を伝えるのではなく、知識を引き出す”というお言葉に、目の覚める思いでした。
実は大学では教育学部に進んだ私・・・先生になる道は選ばなかったのだけれど、農業や自然や食べることから、生きることを伝えたいという思いは今もずっとあり、これまたドンピシャ!!な、内容だったのでした。

先生方の講義の後は、質疑応答タイム。
ここでも活発に様々な意見が飛び交い、聞いているだけで勉強になる、なる!
そしてその後、お昼休憩を挟んで、はちみつワークショップへ。

( photo by ginzabee )
引き続き品川先生を講師に、はちみつのテイスティングから、匂い、味以外にもイメージ・感じたことなどを自由に言い合っていく。
人によって表現は様々。好みの味や香りも様々。そのひとつひとつを聞いていくのも、とても楽しい時間でした。
ちなみに、左から順に、西洋ミツバチの採蜜したもの、日本ミツバチの巣蜜、日本ミツバチの採蜜したもの。となるのですが、テイスティング前は何となく、一番左の西洋ミツバチの蜂蜜が自分の好みっぽいな、と思っていたのに、実際に味わってみると、真ん中の巣蜜が一番好みでした。
テイスティングで私の感じた香りや味わい、イメージは、
西洋ミツバチ:艶のあるクリアイエローで、粘性は弱い。レモンのような爽やかさ、風を感じる。白い花のようなイメージ。フレッシュな甘み。
巣蜜:うすいべっこう色で、粘性は弱く、香りが強い。草原や草塚のような土と草のイメージ。酸味が強く、ハーブのタイムを思わせる味わい。
日本ミツバチ:ダージリンティーのような色で、粘性は強く長く糸を引く。キャラメルのような、黒糖のような濃厚な香りと甘み。蘭やクローブなどのスパイスを思い起こさせる、オリエンタルで南のイメージ。
こうして思いついたことをどんどん書いていくと、自分でも気づいていなかったことに突然、そうか!と腑に落ちる瞬間があって面白かったです。

( photo by ginzabee )
この写真↑は、集合写真を撮影時のミスショットなのですが、皆さんの自然な笑顔が見えて、好きな写真です。
今回、本当に素敵で貴重な学びの機会を頂けたことに、とてもとても感謝しています。
大げさでなく、自分の核になる部分に触れた、シンポジウムだったと思います。
改めて、主催して下さった実行委員会の皆様、日本在来種みつばち協会の皆様、協賛して下さった福蜜養蜂場の素敵なファミリーの皆様、貴重な講義をして下さった先生方、そして一緒に参加し沢山の意見交換と笑顔を下さった皆様に、心からありがとうございました。
第二回目の開催を心待ちにしながら、養蜂にも励んでいきたいと思います!!
スポンサーサイト